冷凍焼けした食材は食べられたものではありません。

肉や魚を長期間冷凍保存しておくと「パサパサになってしまう」「脂が劣化して臭くなる」などの問題が起こることがあります。これは冷凍焼けと呼ばれる現象であり、軽度であれば食べられないこともありませんが、体には良くありませんし何よりも美味しくありません。

食材(特に肉や魚など)の冷凍保存には注意を払う必要があります。

カヤカヤ

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 肉や魚の冷凍方法を知りたい。
  • 冷凍した肉や魚はおいしくなく脂が臭い。
  • 冷凍焼けの仕組みを知りたい。

冷凍焼けは乾燥により引き起こされます。

肉や魚の冷凍保存はできる限りの空気を抜くことがポイントになります。空気に触れていると食材の水分が抜けやすく(水分子の移動が起こりやすく)なり乾燥が進みますし、脂質の酸化も進んで冷凍焼け特有の嫌な臭いが生じやすくなります。

一般的な冷凍庫では水分子の移動を止められるほどの低温にはなりません。

冷凍焼けの仕組みは?

冷凍焼けは水分が抜けることにより起こります。

肉や魚が冷凍焼けを起こすと表面が白っぽく変色してしまいます。これは水の昇華(氷点よりも低い温度で起こる蒸発現象)により表面の氷の結晶が直接気化するために起こる現象です。氷が気化した孔に光が散乱して白っぽく見えています。

冷凍焼けを起こした食材は脂肪と色素の酸化により味が落ちます。

STEP.1
冷凍する
可能な限り空気を遮断するようにして冷凍します。
STEP.2
細胞が破壊される
筋肉組織が損傷して液体損失が起こりやすくなります。
STEP.3
水分子の移動が起こる
一般的な冷凍庫の温度では水分子の移動を完全に止めることはできません。
STEP.4
食材から水分が抜ける
空気に触れている部分では昇華による乾燥が起こります。

冷凍焼けは著しく味を落とします。

冷凍焼けを起こして白く変色してしまった肉の表面は、冷結乾燥した薄い肉の層になっている状態です。水分が抜けてスカスカになってしまうと脂肪や色素は酸化しやすくなり「食感が悪くなる」「色が悪くなる」「酸化臭が生じる」などの問題が起こります。

冷凍焼けした食材は美味しくありませんし体にも良くありません。

解説

冷凍をすると霜(氷晶)が付きます。たとえばスーパーで購入した肉や魚をパックのまま冷凍してしまうと肉のまわりには大量の霜が付いてしまって雪の塊のようになってしまうことがあります。この霜こそが食材のから抜け出てしまった水分であり冷凍焼けが進んでいる証拠となります。残念ながら一般的な冷凍庫は水分子の移動を止められるほどの低温にはなりません。

長期保存するための冷凍方法は?

冷凍焼けの原因は乾燥です。

食材の冷凍焼けを少しでも遅らせるためには空気を遮断することがポイントになります。冷凍焼けは食材が空気に触れていることで進みやすくなりますので、可能な限り空気を遮断できていれば水分子が移動しても食材からは抜けだしにくくなります。

おすすめはフリーザーバックや真空パック機の利用です。

真空パック機の利用は大げさに感じられるかもしれませんが、しっかりと脱気してから冷凍保存をすることで良い状態を保つことができます。保存袋の素材にはポリ塩化ビニリデンなどが適していますが、安価なポリエチレンを使用する場合には厚手のもの(60~70μmほど)をおすすめします。

保存袋の素材は食材の保存性に大きく影響します。

まとめ・冷凍焼けの原因は?

冷凍焼けの原因は食材の乾燥です。

肉や魚などを空気に触れた状態で冷凍してしまうと表面が白く変色して「パサパサになる」「著しく色が悪くなる」「酸化臭が生じる」などの問題が生じてしまうことがあります。これは水の昇華(氷点よりも低い温度で起こる蒸発現象)により冷凍焼けを起こしてしまうためです。

冷凍焼けを防ぐためにはフリーザーバックや真空パック器などを利用して空気を遮断することがポイントになります。