鉢植えに適した土の配合は？ ハーブを育てるための培養土について

フレッシュハーブは料理を華やかにします。

しかし一般的なスーパーでの入手性は良くありませんし、値段も高めです。そこでおすすめしたいのが「お気に入りのハーブを鉢植えにしておくこと」です。ローズマリーやコモンタイムなど、人気のハーブは鉢植えでも育てることができます。

乾かすことでドライハーブとして利用することも可能です。

カヤ

今回の記事は次のような人におすすめ！

• キッチンハーブの培養土を自分で配合するには？
• ハーブの種類に応じた用土の配合割合は？
• 鉢やプランターの置き場所による配合の違いは？

鉢植えの土（培養土）は自分でも配合できます。

市販されている培養土（ハーブの土など）は手軽で便利ですが専門性が高いがために汎用性は低くなりますし、（低価格なものには）質の低いものも少なくありません。その点自分で配合する場合にはハーブの種類や管理場所、管理方法に合わせて最適な配合にすることができます。

配合や保管などの手間はかかりますが、おすすめできる方法です。

培養土の基本について

土の配合は「基本用土6：堆肥4（もしくは基本用土7：堆肥3）」が基本になります。

基本用土とは赤玉土や鹿沼土などのことであり、堆肥とはバーク堆肥や腐葉土のことを指します（鶏ふん堆肥は肥効が強いために肥料に分類します）。多少乱暴ではありますが「赤玉土6：腐葉土4」に対して適量の緩効性肥料を施すことにより多くの植物は問題なく育ちます。

しかしこれではあまりにもシンプル過ぎるために問題もあります。

「基本用土6：堆肥4（もしくは基本用土7：堆肥3）」を軸にしながらも植物の性質や管理方法を考慮して組み合わせを変えていきます。

たとえば「赤玉土6：バーク堆肥4」で問題なく育つ場合であっても「赤玉土4：鹿沼土2：バーク堆肥4」にした方はバランスが良くなりますし、ローズマリーのように過湿を好まない場合には「赤玉土4：鹿沼土2：パーライト1：バーク堆肥3」などの水はけタイプ、ミントなどのように生育が旺盛ですぐに乾いてしまう場合には「赤玉土5：ピートモス：1：バーミキュライト1：バーク堆肥3」などの水もちタイプの方が管理をしやすくなります。

基本さえ押さえられていれば環境や管理方法に応じたオーダーメイドの培養土を作ることが可能です。

具体的な配合例は？

培養土の配合に絶対的な正解はありません。

これは植物の状態、鉢の大きさや素材、置き場所などによって最適とされる土の配合は変化するためです。このことからも以下で紹介する配合を参考にしながらも状況に応じて変化させていくことをおすすめします。

基本さえ押さえられていれば大きな失敗はしません。

培養土の配合は植物だけでは決まりません。

たとえば過湿を嫌うローズマリーには水はけ重視タイプの培養土（赤玉土4：鹿沼土2：パーライト1：バーク堆肥3）を選ぶのがセオリーとされていますが、鉢の素材が素焼きである場合や風の強い場所に置いている場合には水はけ重視タイプでは乾きすぎてしまうこともあります。

教科書通りの方法が正しいとは限りません。

同じ植物でも配合を変えることがある？

同じ植物であっても配合を変えることがあります。

培養土の基本は「赤玉土6：腐葉土4（もしくは赤玉土7：腐葉土3）」です。ここから過湿を嫌う植物には水はけが良くなる改良用土（パーライトなど）を増やし、乾燥を嫌う植物には水もちが良くなる改良用土（バーミキュライトなど）を増やすようにして配合していくのがセオリーとされています。

しかし植物の特性が全てではありません。

鉢植え植物の環境は多種多様です。

同じ植物であってもベランダとリビングとでは土の乾き加減は大きく異なります。ベランダは直射日光や風により鉢土が乾きやすい傾向にあり、リビングは日射量の少なさや風の弱さにより鉢土が乾きにくい傾向にあります。堆肥（腐葉土など）は虫やカビの原因になる可能性があるため、無菌の改良用土である調整ピートモスで代用されることもあります。

また植物が弱っている時には水はけタイプの培養土に植え替えて根の成長を促すこともあります。

まとめ・鉢植えに適した土の配合は？

用土の配合は難しくありません。

培養土の基本は「赤玉土6：腐葉土4（もしくは赤玉土7：腐葉土3）」です。ここから過湿を嫌う植物にはパーライトなどを増やして水はけを良くし、乾燥を嫌う植物にはバーミキュライトなどを増やして水もちを良くするように調節していきます。

市販の培養土も悪くはありませんが、単用土で購入して配合することにより植物や環境に合わせた培養土を作りやすくなります。